P6063343.JPG犬の乳腺腫瘍は皮膚腫瘍に次いで2番目に多い腫瘍です。この乳腺腫瘍の病理組織学的検査では、50%以上は良性です。乳腺腫瘍の発生にはエストロゲン、プロゲステロンなどの女性ホルモンの関係が示唆されています。またその他の内分泌系ホルモンなどの影響も推測されています。

乳腺腫瘍は雌犬にのみ発生すると思われがちですが、まれに雄犬にも発生することがあります。乳腺腫瘍の好発年齢は8~10歳齢以上です。乳腺腫瘍はエストロゲン(卵胞ホルモン)と密接な関係があり、初回発情前に避妊手術をすると乳腺腫瘍の発生率が低く、また発情回数に比例して発生率が上がるという報告もあります。

乳腺腫瘍の種類、発生部位、発生時期はさまざまであるが、もし乳腺にしこりを認めた場合には早期に診察を受けて下さい。乳腺腫瘍は飼い主さんが発見できる腫瘍ですから、よく触ってあげて早期発見を心がけてください。