watanabe gon0000.jpg食べ物または食べ物以外の物を食べてしまい、元気食欲低下および嘔吐などの症状をおこす事がよくあります。食べ物の場合は、大きめなジャーキー、骨、梅干しなどのタネ類、トウモロコシの芯など消化し難い物が多く、食べ物以外ではヒモ状物、石、ボタン、竹串、ゴムボール、靴下などが多いです。場所も、食道、胃内、小腸、大腸と様々であり、場所により症状も若干異なります。過去には、ミニチュアダックスで裁縫に使用する縫い針が糸付きでお尻から出てきた事もありましたが幸いにも無症状のレアケースでした。

最近あった症例では、2キロ弱のヨークシャテリアの犬が2、3日前からどこか痛がると言うことで来院されました。身体検査では下腹部を触診すると嫌がりました。レントゲン検査では明らかな異常は認められませんでした。様々な検査後に、飼い主様から、もしかすると先日、人間が使用する綿棒を食べたかもしれないとのことを伺いました。再度、下腹部を念入りに触診すると、細長い硬い物が触知できました。直腸検査および便のかき出しを行ったところ、便から長いままの綿棒2本(写真参照)が出てきました。綿棒自体はレントゲンで写らないものであり、今回の件では問診および触診が重要であると再認識させられました。また、体重が2キロ弱と小型犬にもかかわらず、綿棒を丸呑みしてそれが引っかかりもせずに便と一緒に排出されたのもビックリでした

menbo.jpg