犬猫を問わず、異物を誤食してしまう患者さんは比較的多いです。異物にはおもちゃで遊んでいるうちに、勢い余って飲み込んでしまったり、さんぽの途中でソースなどがついたレジ袋を飲み込んでしまったり、イヤホンなどの紐状のものから、釘やヘアピンなどの先端が尖ったものまで、口の中に入るサイズであれば全て可能性が考えられます。通常飲み込んだ異物は食物と同じように食道を通り、胃を経て小腸、大腸を通過して肛門から排泄されますが、形状によっては途中で詰まってしまったり、排泄されないで停留してしまったりと様々なケースをとります。今回の写真は食道で異物が詰まってしまい、閉塞を引き起こしていました。最初は内視鏡によるアプローチにて摘出を試みましたが、異物が口にくわえて引っ張りあって遊ぶ用のコットン製の縄であり、摘出が難しかったため、最終的に開腹し胃切開をして摘出をしました。異物の診断で一番の有力な情報は誤食の目撃情報です。もちろん、食べさせないということが、最大の予防ではありますが、一度異物を食べてしまった子は繰り返しやすので、注意が必要です。お気をつけください。食道内異物のサムネイル画像