子宮蓄膿症とは、発情後の黄体期に感染した細菌が子宮内で増殖することにより子宮内に膿が貯まってしまう病気です。

多くは5~6歳以上の避妊していないワンちゃん、ネコちゃんで発症しますが若齢の仔たちでも発症する恐れはあります。

一般的に、食欲不振・元気消失・発熱・嘔吐・多飲多尿・嘔吐や膿の貯留に伴う腹部膨満などが認められます。外陰部からの排膿が認められることもありますが、子宮頸管が閉じている閉鎖性子宮蓄膿症の場合は、排膿が認められない場合もあります。一般的に閉鎖性子宮蓄膿症の方が、子宮頸管が開いている開放性のものより症状が重くなる傾向にあります。

また症状が悪化すると子宮が破裂、腹膜炎を引き起こし命に危険が及ぶことになります。

最近ではホルモン剤を使った治療が行われる場合もありますが、基本的には治療は、外科手術による卵巣子宮全摘出となります。

↓は先日摘出した卵巣、子宮です。

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ただ、子宮蓄膿症は避妊手術をしていれば発症する可能性を抑えられる病気です。

また避妊手術は子宮蓄膿症だけでなく、乳腺腫瘍などの発症も抑えられますので、妊娠の予定がない仔の場合は早めの避妊手術をおすすめします。